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「プロミス」

 「さらば、わが愛 覇王別姫」のチェン・カイコー監督ということで、見に行くお客さんはおそらくそういう映画を期待していくと思うし、ひょっとすると見に行かない人の中にはそれが理由で見に行かない人もいるかもしれんのですが、あくまでオレの意見を通させてもらえばそれは違う。それは違う!この映画は「グリーンデスティニー」「HERO」「LOVERS」などのオレ命名「耽美武侠」の極北であり、ひょっとするとそれすらも超えて「JUST武侠」の領域に足を踏み入れてる映画ですよ。

 いつの時代かもわからない、神と人が共存するファンタジーなアジアで、「無敵の大将軍」真田広之、「俊足奴隷」チャン・ドンゴン、「耽美公爵」ニコラス・ツェーの3人が、「すべてを手にする代わりに真実の愛だけは手に入らない」宿命を背負った王妃セシリア・チャンを中心に繰り広げる愛憎入り乱れた物語。「すべてを手にする代わりに真実の愛は手に入らない」というのは、まあ簡単に言えば「笑ゥせえるすまん」みたいなもんで、神=喪黒福造が「あなたはすべてを手にする代わりに真実の愛は手に入らないでしょう。いいですね。ドーーン!」ってなもんで実に寓話的な話なんですが、この作品が一線を画してるのはチェン・カイコーの美的センス。おしなべて力も恐怖も美しさも、すべてのものは度を越すと笑いに転化されてしまうもんですが、チェン・カイコーの度を越した耽美ぶりはすべてを突き抜けています。

 まずは真田大将軍。全身に薔薇をあしらった「華鎧」を身につけていることから勝手に耽美キャラなのかと思ってたら、オープニングの戦では牛骨兜に毛皮鎧というコナン・ザ・グレートに出てくるような蛮族2万の中に突入し、明らかにデブキャラが持ってるようなトゲつき鉄球を振り回して大暴れ。その後も王妃を救出に現れるシーンでは一面の薔薇をバックに走ってくるという大将軍っぷり。

 耽美公爵ツェー。常に人差し指を立てた右手を模した棒を持っており、てっきり指揮棒なのかと思ってたらそれで戦ったりするビューティフルガイ。無粋な武器は使わないため、羽をあしらった隠しナイフやら仕込み扇子のおもしろ武器満載で楽しませてくれます。その耽美っぷりはこのメンバーの中でも極まっており、追い詰めた王妃たちを説得するシーンでは、馬の背から飛び上がり、そのままギニュー特戦隊みてえなポーズを決めてる部下達の上に座るという荒業を披露。

 最後に俊足ドンゴン。速い、とにかく速い。最初の戦ではあまりの速さに崖の壁面を走り、真田大将軍が失恋して意気消沈しているときには大将軍を背負って爆走し、そのまま湖の上を走るぐらい速い。途中いろいろあって俊足ぶりはさらに強化され、ついにその速さは比喩でなく時空を超える。王妃救出の際には紐で吊り上げた王妃を引っ張って走り、そのまま王妃を凧揚げみたいにして爆走

 いやもう、全部あげたらこの倍ぐらいのネタがある「プロミス」。是非見に行っていただきたい。そしてチェン・カイコー監督には是非次回作もこの路線でお願いしたい。オレが見に行った劇場で、最初は恋愛映画を期待して見に来ていたであろうカップルたちが、後半になるとツェー公爵の挙動で爆笑してるのを見たときは心になにか暖かいものを感じましたよ。もう一度、もう一度だけ人と人とが解りあえるということを信じてみようと、思った。



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by Hirai_UMA | 2006-02-14 17:34 | 映画